審美性と機能性に最大限配慮した
高坂デンタルオフィスの歯科治療例を紹介します。
患者さんは50代女性、左下第一小臼歯のむし歯治療を希望して来院されました。上の前歯先端が欠けていることも気にしていらっしゃいます。(写真1、2)
左下小臼歯はむし歯が深く広く、最終的にはクラウンを被せなければなりません。状況と治療方法の選択肢をご説明すると、できる限りの精巧な適合レベルと自然観を両立させたいとの要望がありましたので、こちらからもセラミックスクラウンを自信を持ってお勧めいたしました。
これらから皆様にご覧いただくのは、「審美歯科治療」の症例となります。
お口の中の人工物をできる限り自然に仕上げるためには、他の歯の色調にマッチさせなければなりません。(自然観を高めるために、あえて色を多少ずらすこともあります。)
ところがこの方のもともとの天然紙の色調がだいぶ暗かったことが私にとっては少し気がかりでした。
しかしご本人が気にしていなければ余計なお世話ですし、患者さんの天然歯本来の色調にケチをつけることにもなるので大変な失礼に当たります。それでも奥歯の修復物の色を見ると、治療を受けていない天然の前歯の色よりもずっと明るく作られているのです。
色の違いに違和感がないかお尋ねすると、やはり前歯の暗い感じは多少気になっていたとのご返答でした。ホワイトニングをお勧めしたところ、快く受け入れてくださった患者さんでした。
メタル修復であれば別ですが、見た目の改善が必要な修復治療を予定している場合は、まずホワイトニングを済ませてからでないと修復物の色が決められません。最終的な色が決まってから、修復治療に移行します。
色の明るさを色のガイドで確認すると、上の歯のベース色は大体C3からA3.5近辺、下の前歯は一番暗いA4、C4近辺であることを確認しました。(写真3、4)
当医院でのホワイトニングはホームとオフィスの両方をご用意しております。この患者さんはできる限りの効果を希望されたので、ホームとオフィス両方で施術いたしました。
HW 3週間
OW 1回)
A3.5近辺だった色調が、ホワイトニングによってA1近辺にまで変化しました。色見本の一番左側、最も明るいレベルにまで達しました。(写真5)
天然歯の色が決まれば、それに合わせて修復物を作製できます。写真6はセラミックスクラウンの色合わせをしている画像ですが、A3近辺で決めようかと思っているところです。下の前歯はホワイトニング前は色見本の一番暗いレベルでした。(写真7)
より明るい色でセラミックスクラウンをセットできました。前歯から奥歯まで、色調の違和感がだいぶ改善されました。(写真8、9)
ホワイトニングは済みました。色の改善に患者さんも喜んでくださいました。これからCR治療です。(写真10)
CR充填充填後の写真が11です。ホワイトニングのおかげで色もより合わせやすくなりました。
歯科医師 高坂 昌太