審美性と機能性に最大限配慮した
高坂デンタルオフィスの歯科治療例を紹介します。
患者さんは30代女性で、古い前歯の詰め物が変色してきたため綺麗にしたいとご来院されました。確かめると確かにむし歯にはほとんどなっていません。
過去に初めて治療した時の理由を聞くと、子供の時に転んだはずみで欠けてしまったのだそうです。その後、数回やりかえているものの比較的長く保っているようで、噛み合わせや歯ぎしりのリスクはさほど高くはなさそうです。
確かに向かって右隣の前歯の先端は異常なすり減りはほとんどありません。今回も保険診療によるコンポジットレジン(CR)のやりかえで問題なさそうです。
見た目の回復にはセラミックス治療が有効な場合も確かにありますが、削る量と費用とを考えると、この患者さんではまだそれは早いでしょう。まずは費用をかけない治療で様子を見て、それでも結果が不十分だった場合には次の治療を一緒に考えます。
変色した古い詰め物と脆くなったエナメル質を削って歯の形を整えます。
新しいコンポジットレジン(CR)が強力に接着するように、削った表面を薬剤で処理し、ペースト状の材料を多少多め目に盛り付けます。
その後、紫外線を照射して、コンポジットレジン(CR)を固めます。
形を揃えて研磨して終了です。天然のエナメル質のような自然観を表現するために、表面には溝や凹凸をデザインします。先端も欠けたような跡をわざと残す場合もあります。
この患者さんの修復箇所は先端のごく一部だけでした。範囲が狭い方が実は綺麗に仕上げることは難しいのですが、今回は保険治療の範囲内で患者さんにも満足いただきました。
歯科医師 高坂 昌太